日本販売士協会の登録講師論文最優秀作(1点)に、私の論文「地域密着による中小店舗の復活戦略~北部九州流通戦争を生き残った地元共同店舗の再生事例より~」が選定されました。平成28年3月11日(金)に東京都千代田区のエッサム神田ホールにて開催された入選者表彰式では、大島 清会長(千疋屋総本店代表取締役社長)より立派な表彰盾を授与され、小林二三夫選考委員長(横浜商科大学教授)からは”門外不出の実践的ノウハウに溢れた稀有な秀作”との過分な賞賛コメントを頂戴し身に余る光栄を覚えました。
なお、論文内容は「2016年販売士 3月号」に全文掲載されております。
■論文講評(※以下:原文通り)■
地元共同店舗が地域密着戦略により、大手流通チェーンとの激しい競争に生き残った事例について、その再生の状況を順を追って記述されている。
まず、周辺の競合店舗が生鮮食品まで品揃えをしている状況があり、共同店舗との過当競争が厳しくなっている。現状分析をすると、脅威や弱みは多くあるものの、機会としての高齢化と健康への関心、強みとしてのお客様とのコミュニケーションが良好なことなど、確認することができている。
そして、基礎力の養成としての勉強会を行うことで、「単価×数量」の考え方が浸透していった。また、戦略の設計では、地域密着の良さを生かすために、一店逸品運動を行う。その過程の中で商品開発会議を開催することで一体感が生まれた。次にブルー・オーシャン戦略の戦略キャンバスを使用し、強みを再評価して訴求ポイントを明確化した。
さらに、チーム制の実践マネジメントを行い、現場からの参加型のPDCAの仕組みづくりを行った。このような活動の中で鮮魚売場や青果売場から積極的な動きが現れ、お客の来店頻度が増え業績が改善していった。
再生へ向けてのストーリーがよくわかる論文であり、評価できる内容である(一般社団法人日本販売士協会)