【経営のプチ勘所vol.46:2018年ヒット商品番付~平成の輝きネバーエンド、踊り出す次代のヒット~】

 12月5日(火)に日経MJ(流通新聞)恒例の「2018年ヒット商品番付」が発表されました。今年の東横綱は『安室奈美恵』、対する西の横綱は『TicTok』、大関は東『スマホペイ』、西『サブスクリプション』という顔ぶれ。他にも、東西小結に『Vチューバー』・『eスポーツ』、『カメラを止めるな!』(西前頭筆頭)、『新型クラウン』(前頭3枚目)、『バトルロイヤルゲーム』(前頭7枚目)などインターネット技術(SNS等)を応用した幕内力士が多数。皆なわかる方はどれほど居られるだろうか(正直、私は半分程度…利用経験はゼロです)?
 前稿でネット攻勢に対抗するリアル店舗の術として「小売再生」を採り上げましたが、Windows95の発表から23年…我々の暮らしは着実にIT社会化が深化浸透しています。私も常々、C.ダーウィンの進化論を用いて“変化に適応する者のみが生き残る(そうでない者は淘汰される)”とSWOT分析の重要性を力説していますが、その変化の速さはドッグイヤーと称されるだけに想像以上のもので、今更ながら眼を見張るものがあります。
 ところで、今回の巻頭タイトルには、平成最後に相応しい商品・サービスが並び、30年間を懐かしむような過去の流行のリバイバルが若い世代にも受け継がれているとある。アムラーのほかDA PUMPの『U.S.A』(東前頭筆頭)である。これはテレビを観ていると否が応でも目に飛び込んでくるので皆さん知っていますよね。若者ウケした勘所は“ダサかっこよさ”なんだそうで、他にも『グッチ』のリバイバルブーム、ダサいけど機能性が評価され人気の『ダッドシューズ』(東西前頭9枚目)などが入幕しています。
 来年2019年は平成最終年、働き方改革、消費税アップと大きな変化が目白押しで、価格や時間の使い方が今以上に敏感になると言われています。
何れにせよ、時代の感性を受け止めチャンスに変える能力を経営者は失わないことです。ヒット商品番付には若者の方が相性も受容度も高いものが多いようですが、中高齢の経営層には経験に裏打ちされた羅針盤がある筈です。新商品・新サービスには使ってみて初めて解るものも多いだけに、来るべき変化の“肝心なところ(勘所)”をちゃんと理解し、的確な経営判断をすべくトレンドを抑え感性を磨いておきたいもの。先ずは、いくつになっても好奇心を失わない若さと、人の話を素直に聴く謙虚さを大切に日々精進しましょう。

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